岩手山を馬返しコースから登ってきました。
しかし実は、「行くなら岩手山!」と決めていたものの当日の朝まで登りにいくか悩んでました。
理由はテレビを見たいから。夏の風物詩、高校野球甲子園大会。なんと、我が秋田県代表の金足農業高校(通称:金農)が順調に勝ち進み、準決勝まで駒を進めていました!
秋田はそりゃあもう大騒ぎ。金農フィーバーがそこらかしこでおこっている……!
しかし。悪天候により山に行けない休日が続き、天気予報でやっと久々の晴れマークが。来月には北アルプスを控えているため、ここらで岩手山にがっつり登っておきたい……。
こんな理由で、散々悩んだ結果自分の山を優先したのでした。心のどっかで「ぜったい金農決勝行く!」と期待してたしね!
目次
2018年8月20日 岩手山 馬返しコースピストン ルート
馬返し登山口ー(210分)ー八合目避難小屋ー(55分)ー岩手山山頂
- 二・五合目が新道と旧道の分岐になっています。旧道のほうが景色がいいです。
- 馬もひっくり返るほどの急坂、とのことで名がついた「馬返し」。その名のとおり急登が七合目あたりまで続きます。特に旧道コースは三合目をすぎて視界がひらけてきたあたりから急峻な露岩帯が続きます。
馬返し登山口
朝7時に馬返しキャンプ場の駐車場に到着。こんな看板がありますが、ここはまだ登山口の手前。右の階段を進み、キャンプ場の中を歩きます。
登山口にこういった大きい水場があるのはありがたい!軽く顔を洗って気合いを入れます。
一見ボロボロな掲示板ですが、とっても大事なことが書かれています!
八合目避難小屋のそばには湧水ポイントがあるのですが、稀に枯れることがあります。この掲示板にはこの湧水の情報が掲示されています。
ずっと急登なのに上で水ないとか地獄……。
ここが本当の登山口。登山届けを提出してからスタートします。
コースの全容はこんな感じ。下から一気に登る修行のようなコースです。それでも数あるコースの中で一番初心者向けのコースっつーんだから、岩手山厳しいっす。
最初は森の中を行きます。
0.五合目
30分ほどで0.五合目に到着。けっこう登ってきたつもりなのに0.五合目って……と心がモヤモヤする場所です。笑
ここで一旦登山道が二手にわかれます。まっすぐ進んだほうが景色がいいけれど、次の一合目までの短い間だけなのでどっち選んでもさほど変わりはないです。
しかしここ、自分的には結構重要な分岐点。
理由は、このまままっすぐいくと必ずスズメバチに遭遇するから。時期にもよるけどね。
追いかけられたり、帽子のつばにとまられたりと私にとっては恐怖のポイントなのです。
だからいつも右に折れようと思っているのだけど、なぜかこの恐怖に打ち勝ちたくて結局まっすぐ進んでしまう。
どうかスズメバチに攻撃されませんように……。
ちなみに、こっちがもう一つのコース。森の中を行きます。
一合目
ふわふわ飛んでるスズメバチにやっぱり遭遇。刺激しないように、でも足早に通過してセーフ!ほんと毎回怖い。
0.五合目から15分ほどで一合目に到着。山麓から登っているからしょうがないんだけど、ここまできてまだ一合目なのが結構メンタルにきます。
祠にお参りして進みます。「バテないで登れますように。遭難しませんように。スズメバチにもう会いませんように。熊にも会いませんように。」
整備された登山道を進みます。視界がひらけ、目指す山頂が見えます。
二合目
遠くに見えるのがたぶん二合目の標識。行くのめんどくさいのでスルーして登り続けます。
すでにけっこうバテてます。
気づいたら雲と同じ高さまできていました。
二・五合目
あ!標識だ!と見ると二・五合目。だから、・五ってなんなのよ!いらねー!笑
しかしここ、新道コースと旧道コースの分岐点。だからあえて二・五合目を作ったのかも。思い返せばさっきの0.5合目も巻道との分岐だったし。
でも、なんか・五ってがっかりするよね……。
新道コースはずっと樹林帯を登るコース。旧道コースはひらけた露岩帯を登るコース。今日は迷わず景色のいい旧道コースを選びます。
それでも最初は森の中の登り。結構急なので両手も使いながら登っていきます。
三合目
三合目に到着。徐々にごつごつとした岩場が増えていきます。
雲と同じ目線だったのが、すこし上から目線に。
ここらへんから馬返しコースが本気を出します。こんな感じの急峻な岩場がずーっと続きます。
ずーーーっと登り。ここから先2時間くらい。心して登るべし!
四合目
たぶん四合目に到着。ちょっとわかりずらいけど、急登で疲れてていちいち確認してる余裕なし。
完全に雲を見下ろす高さまできました。山を登っていて、それまで曇っていたのに雲のうえにでて一気に青空が広がる瞬間の開放感ってたまらんよね。
五合目
五合目到着。登山開始から2時間、ずーっと登ってきました。そして、まだまだ登りは続きます。
こんな感じの傾斜をずっと登ってます。こりゃ馬もひっくり返るわ。
六合目
六合目到着。大きな岩のそばに標識があります。もうめっちゃバテてます。足の筋肉がやばい。乳酸溜まりまくり!
七合目
七合目までくれば長かった急登は終わり!傾斜のゆるい道になります。
景色がよく、休憩するのにもってこいのポイントです。八合目避難小屋まで10分ほどでつくので私は一気に行ってしまいます。
八合目避難小屋
登山開始から3時間ちょっとで八合目避難小屋に到着。疲れた〜。
なだれこむようにベンチに座り、しばし呆然としながら休憩。笑 その後、山頂アタックの前にお昼を食べてパワーを補充しました。
持参したおにぎりと味噌汁。お椀持参です。これが最近の個人的流行り。
小屋デッキのすぐそばのベンチに陣取ったのですが、デッキのラジオからなにやら騒がしい声が聞こえます。
「◯番、バッター、◯◯君」
「2アウト一塁」
「金足農業高校の吉田……」
金農の試合やんけーーーーーー!!!
山頂アタックそっちのけで金農の応援開始。「私の地元なんです!」と言うと小屋番のお兄さんが気つかってくれて、ニュースになるたびに他のチャンネル探してくれた。笑
結果はというと……金農が勝った!103年ぶりの甲子園決勝進出!やったぜーーー!!!
興奮冷めやらぬまま時計に目をやると、とっくにお昼をすぎてしまってました。これから山頂にいって下山するとなると結構遅くなるし、なんだか心がいっぱいで満たされたし、今日はこのまま下山することに。
それにしても、今年は山頂にいかない山行が多いな……。全然楽しいからいいんだけど。
青空より雲の割合が多くなってきました。さっさと撤収!下山!
八合目避難小屋 下山開始
下山中も目の前がどんどんガスに覆われていきます。
ガスが濃い時や悪天候時は新道コースを行くのをおすすめします。旧道コースはマーキングこそわかりやすいものの、開けたコースだから少し心配。
この日はガスったもののそんなに濃くなく、すぐにガス下に出ると判断できたので旧道コースで下山しました。
逆さまに「キケン」と書かれた不思議岩。登りのときはへばって余裕ないので、写真とるのはいつも下山の時な気がする。それにしてもどうやってこうなったんだろ……。
馬返し登山口 下山完了
2時間半ほどで馬返し登山口に到着。下山届けを記入して今日の山行は終了〜!
朝に顔を洗った水場で再度顔を洗います。くぅ〜気持ちいい!ついでに軽く靴の汚れも落とします。
まさか山の上で金農を応援することになるとは思っていませんでした。そもそも、野球中継をラジオで聞くことがないので新鮮でした。想像力がものすごく働いてすっごく楽しかった。
やっぱラジオっていいね!オードリーのオールナイト以外にも聞いてみようかな。
馬返しコースは何回も登っているけれど自分にとっては楽をさせてくれない修行のコース。だからこそ定期的に登って精進しようと思います!そして次はいよいよ北アルプス!楽しみ!
ではまた!