2018年7月21日に鳥海山に登ってきました
鳥海山を登るときは自宅からのアクセスが良い象潟口コースばかりだったので、いろんな表情の鳥海山を知りたい!春スキーで入山したコースを無積雪期に見て見たい!と思い、今回は吹浦口コースで登ってきました。
数ある鳥海山登山ルートの中で一番歴史のあるコースですが決して廃れているわけではなく、むしろよく整備されています。
私が登った日は親子登山イベントのようなものが開催されていて、小さい子供がたーーーくさんキャーキャー言いながら途中のポイントまで登っていました。
ただこのコース、けっこうクマさんが出るようです。まぁ、あんだけ子供がギャーギャーワーワー叫んでたらクマさん出たくても出てこれないだろうけど……。
2018年7月21日 鳥海山・吹浦口コース 〜鳥海湖周回〜
象潟口コースの登山口がある鉾立駐車場によって、トイレを済ませてから大平台登山口へ。路肩の駐車スペースに滑り込みセーフで駐車できました。
時刻は朝の6時半。なかなか人気のあるコースのようです。
すぐさまアブの大群に囲まれて身動きがとれない私。でも、周りの登山者は何食わぬ顔で時準備している……。まだまだ修行が足りぬな。
今日のルートは鳥海湖を周回する予定。時間があれば笙ヶ岳にも寄ります。
ここが登山口です。登山者カードを記入しようと案内所を見たものの、用紙が見当たらず。前もってネットでダウンロードした用紙をもっておくのが確実です。
私はザックに鳥海山の登山カードが入っていたので、それに記入して提出しました。
こんな感じの、よく整備された道がしばらく続きます。事前情報ではいきなり急坂が続くと聞いてたけれど、たしかにしょっぱなからけっこうな登り。
でもとても整備されていて歩きやすいので、マイペースで登れば大丈夫でした!
しばらく登り続けると”見晴台”と呼ばれるポイントに到着しました。樹林帯の中を登り続けてきたので、一気に視界がひらけた開放感がたまらない!
すでにここで達成感がMAX。もう帰ってもいいかな……。笑
眼下に見えるのは太平駐車場と太平山荘。
ここにもトイレはあるけど、秋田県側からだと一旦登山口を通り過ぎて山形県側に向かわなくてはならず、だから秋田っ子の私は鉾立駐車場に寄ってから登山口に向かったのでした。
見晴台を出発すると、しばらくはこんな感じの景色が続きます。
稜線の解放感とまではいかないものの、緑より空の面積が多い道を歩くのはとっても気持ちがいい!
誰も見てないスキに両手広げてしばらく歩きました。脳内BGMはもちろんGLAYのはうえばぁー。笑
とっても立派なニッコウキスゲ。彩りを添える白いミヤマトウキ。
花鳥風月とはよくいったもんだよ。昔は花なんて全く興味なかったのに。今では、山でお花見るとテンションあがります。
この日は風が強くて、曇ったと思えばめっちゃ晴れたりと忙しい空模様。汗が適度に冷やされて、その冷やされた体をいい塩梅で温めてくれます。
可愛い可愛いチングルマ。個人的に真上からとるのが可愛い。
年季の入った標識のあるポイントに到着しました。かなりひらけたポイントで、親子登山軍団はここで休憩してから下山したようです。
休憩ポイントの目の前には……
どーん!雪渓でーす。
夏に雪があるんだから、そりゃあ子供達にとっては楽しいポイントだ!
向こう側までしばしの雪渓歩き。アイゼンを使うほどではなく、ツボ足で大丈夫でした。
雪渓歩きを終えて少し行き、分岐に到着。
右が春にボード背負って登った笙ヶ岳方面。右は象潟口コースと合流する御浜方面へ。年季のある標識も近くにありました。
笙ヶ岳方面と御浜方面。先にどっちにいこうかしばらく悩みます。
てか、けっこう悩みます。ご飯食べに行ってもなかなかメニュー決めれない現象が、雲の上でも起こっています。笑
悩んで決めれないので、とりあえず花を撮影しはじめます。
シーズン的に厳しいかと思ってましたが、ニッコウキスゲ達がまだ頑張ってくれていました!
なんだかんだ写真を撮って歩いてたら、御浜方面に移動していた!なので、このまま進むことに。
鳥海山固有種のチョウカイアザミ。
すぐに分岐に到着しました。迷わず右に向かいます。まっすぐ登っていくと御浜小屋があります。
振り返ると、さっきまでいた場所がガスの中。これぞ登山。ガスは邪魔者じゃなく友達と思わなきゃね。
鳥海湖までは木道が続いています。ここはコバイケイソウがたくさん咲いていました。
さっきの分岐まではけっこう人がいたけれど、鳥海湖方面に進んでからは誰もいなくてとても静か。
山の呼吸をなんとなーく感じながらてくてく歩きます。
15分ほどで分岐に到着。目の前には……
どーん。鳥海湖。はじめてこの距離で見ました!
稜線上にある象潟口ルートを歩く登山者が見えます。ここから御浜小屋までいくルートは不明瞭なので、あまりおすすめしません。
普段バス釣りをするもんで、こういう水場を見ると「バスいるかも」と瞬間的に思ってつい凝視してしまう。
しばらく鳥海湖の周りをのんびりうろついて景色を堪能しました。
今日はこのまま鳥海湖周辺をぐるりと周回するルートなので、いったん千畳ヶ原方面へ向かいます。
10分かからずに鳥ノ海分岐に到着。写真は千畳ヶ原・万助道・ニノ滝方面への道。こちら側からもいずれ登ってきたい。月山森って呼ばれる場所に行きたい!いい場所らしいです。
自分は分岐を左へ向かいます。ここをしばらく行くと象潟口コースと合流する分岐に出ます。
人っ子一人いない、のんびり歩き。
自分以外に誰もいないからなのか、はたまた鳥海山がでかいのか。大きな山に体をうずめている気分になります。
目の前に広がる広大な自然からすれば、自分なんてほんとちっぽけな存在。
山に抱かれて歩くのは本当に気持ちいい!空気も美味しいし、心も体も軽くなった気分。
30分ほどで象潟口コースとの合流地点、御田ヶ原分岐に到着しました。
登山開始後、見晴台をすぎたあたりから風が強いなぁと思ってはいたけれど、ここにきてかなりの強風に。ガスがどんどん目の前を流れていきます。
右へ向かえば山頂ですが、今日は山頂へは向かわずに左、御浜方面へ。
こちら側は青空が広がっています。
立派なハクサンイチゲ。
強風のなか踏ん張っている花たち。土俵際の力士だね。強いなぁ。
御浜小屋が見えてきました。ここらへんの稜線がまぁ〜景色はいいしお花いっぱい咲いてるしでとっても好きなポイントです。
いつも写真取りまくりなので、標準コースタイムの2倍かかることもザラ。個人的ちんたらポイントです。
わぁーお。きれい。
わぁーお!素敵!
振り返ってわぁーお!青空とダイナミックな岩って相性いいよね!
一人でふがふが興奮しながら写真を取りまくり、やっと御浜小屋に到着。
写真は新しくなった御浜小屋隣接のトイレ。かなり立派できれいなトイレです!トイレ入り口にチップ入れがあるので、管理してくれている方々に感謝しながら入れましょう。
さくっとトイレ休憩してすぐに出発。これから笙ヶ岳にも行きたいからね。数時間前に通過した分岐を目指します。
稲倉山。今日もどっしり構えています。ナウシカに出てくる王蟲に似てない?
御浜小屋から笙ヶ岳分岐までの稜線〜下りの道がまた良し!可愛いお花は咲いてるし、ときおり青空だし。たまらんねこりゃ。
ほら。
ほらほら!
ほらー!!
……写真もっとうまくなろうね自分。
山頂方面はすっかり雲の中。天気のいい日だけが登山じゃないけど、やっぱり曇ってるよりは晴れてるほうがいいよ。山頂へ向かわずに正解だったようだ!
……と思ってたら。こちらも次第にガスがかかり、あっという間に白い世界に。お花は相変わらず綺麗。
左前方に見えている登山道が笙ヶ岳への道なんだけど、「なんだかもう満足したしまた今度でいいかな……」と思い始める。ガスってこそ登山っていう人もいるけど、でも……。
下山することにしました。
笙ヶ岳はまた今度!
登山口に無事到着。
間近で鳥海湖見れたし、お花いっぱい見れたしでとても満足な山行となりました。
吹浦口コース、様々な景色を楽しめる楽しいコースでした!しかも選ぶルートによっていろんな歩き方を楽しめるので、何回も通いたくなるコースだと思います!
いろいろな登山があっていい。山頂は一つの楽しみ方!
今日は山頂には行ってないけれど、これも登山の楽しみ方の一つだと思ってます。
ピークハンターとして山に登るのも目標が明確で楽しいし、花や風景の写真を撮りまくるのも良し。山の上で豪華な山ごはんを作るもよし。
山は何やってもいいんです。山を大事にする気持ちをもっていれば。そして、ゴミと命を捨てなければ。
今日の登山は鳥海山のことをより知ることができた、とっても楽しい山行でした!
ではまた!